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会社設立によって節税効果を得る6つの方法!注意点と合わせてご紹介します

2025.10.10

個人事業主として一定以上の所得を上げるようになると、「会社を設立したほうが節税になるのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。

実は、法人化することで節税が可能になる場合は数多く存在するのです。

本記事では、会社設立でなぜ節税が可能になるのか、どのような具体策があるのか、そして注意すべきポイントまでをわかりやすく解説します。

会社設立を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

会社設立はどうして税金対策になる?

会社を設立すると、個人事業主のように累進課税が適用される所得税ではなく、一定の法人税率が適用されるため、利益が一定以上ある場合は税負担が軽減されやすくなります。

さらに、家族への役員報酬や役員社宅、出張手当の支給など、法人ならでは制度を活用することで、経費計上できる範囲が広がり、課税所得を効果的に抑えることが可能です。

サラリーマンでも会社を設立して節税できる?

副業をしている会社員や、将来的に独立を見据えている方が、法人を設立してその収入を法人に集約することで節税につなげるケースがあります。

たとえば副業収入を個人で得た場合、給与所得と合算されて高い所得税率が適用されますが、法人を設立して副業収入を法人に計上すれば、法人税率が適用され、所得税の累進課税を回避できる場合があります。

ただし、勤務先の就業規則や副業禁止規定には十分に注意が必要です。

会社設立で節税効果を得る6つの方法

法人化による節税策は多岐にわたりますが、以下に代表的な方法を解説します。

家族に役員報酬を支払う

配偶者や親族を役員にし、役員報酬を支払うことで、所得を分散させて税負担を軽減できます。たとえば、1人に1,000万円の報酬を支払うよりも、500万円ずつ2人に分けた方が、それぞれの税率が低くなるため、結果的に節税になる、というイメージです。

もちろん、実態のある業務や適正な報酬であることが前提である点は注意が必要です。

役員社宅を活用できる

法人で住宅を借り上げ、役員に社宅として貸し出すことで、家賃の一部を法人経費に計上できます。

役員は「一定額の家賃」を負担するだけで、個人で負担する家賃を節約することにつながり、法人で経費として計上できるため、節税効果も得られます。

出張手当を支給できる

法人を設立すると、役員や従業員に対して出張手当を非課税で支給することが可能になります。

個人事業主も出張手当を支給できますが、対象は従業員のみで、個人事業主本人に支給することはできません。

出張手当は宿泊費や交通費とは別に支給でき、会社は損金(経費)として処理でき、個人には所得税がかからないというメリットがあります。

ただし、金額や支給基準、出張の定義等を常識の範囲内で明文化しておくことが必要です。

法人税率を適用できる

個人の所得税は累進課税制度のため、所得が高くなるほど税率も高くなります。一方、法人税率は一定水準で、所得が増えてくると法人の方が有利になるのです。

たとえば、個人で年収1,000万円以上になると所得税・住民税あわせて30%を超えるケースもありますが、法人税は実効税率約23%前後で済みます。

ただし、法人税以外の負担についても考えておく必要があり、専門家に相談したうえで法人化を進めていくことをおススメします。

経費計上できる幅が広がる

法人になることで、事業に関連する支出を経費として計上できる範囲が大きく広がるという特徴があります。

先ほどの役員報酬、役員社宅、出張手当の他、退職金制度の整備、役員個人の保険加入役員に対する福利厚生費、研修費など、個人事業主では否認される支出も、法人であれば条件を整備しておくことで経費として処理できるケースが増えます。

ただし、私的利用との線引きを明確にし、証拠書類を適切に管理することが前提条件となります。

福利厚生を整備する

社員旅行や健康診断、慶弔見舞金、スポーツジムの法人会員制度など、一定の条件を満たせばこれらの費用を損金として処理できる一方、従業員側には課税されないという利点があります。

また、役員にも福利厚生を適用できるケースが多数あります。個人事業主では私的支出と見なされやすく、経費処理が困難な場面でも、法人であれば制度として設計・運用することで、税務上の扱いが明確になりやすいのが特徴です。

ただし、福利厚生制度も常識の範囲内で設計する必要があります。この点も、専門家にご相談していただくことをおススメします。

会社設立による節税の注意点

一方で、法人化にはコストやリスクも伴います。節税のみに着目せず、慎重な検討が必要です。

設立コストを考慮する

法人を設立するには、登録免許税や定款認証手数料など、初期費用が発生します。株式会社の場合、設立時の実費だけでも20万円前後かかるのが一般的です。

また、設立手続を司法書士へ依頼する場合はさらに費用が発生することもあるため、この点も考慮が必要です。

維持管理コストを把握する

会社を設立すると法人住民税の均等割(赤字でも発生)や、税理士への顧問料、会計ソフト利用料、社会保険料の事業主負担分など、維持にかかる固定的なコストが発生します。

特に、売上や利益が安定していない初期段階では、これらの支出が資金繰りの圧迫要因となる可能性もあるため注意が必要です。

また、決算書類の作成や税務申告も毎年発生するため、個人事業主と比較して事務的・金銭的な負担が大きくなる点を見越して計画する必要があります。

過度な節税策を避ける

法人化により節税の選択肢が広がる一方で、やりすぎた節税は大きなリスクにつながります。

たとえば、実態のない役員報酬の支払い、私的な出費を経費として計上する、不適切な社宅や出張手当の運用などは、税務調査で否認され追徴課税や重加算税の対象となる可能性があります。

節税対策は、あくまで法令に準拠し、業務の実態と整合していることが前提です。グレーな手法に依存すると、企業の信用や経営基盤を揺るがすことにもつながりかねません。

税理士と連携しながら、中長期的な視点でバランスの取れた節税を心がけることが、健全な経営の第一歩と言えるでしょう。

まとめ

法人設立は、一定の所得がある方にとって非常に有効な節税手段です。家族への報酬や社宅制度、経費処理の拡充など、個人事業主では使えない多くのメリットがあります。

ただし、設立や維持にはコストがかかるため、節税額とのバランスを見極めることが重要です。また、節税効果を最大限に活かすには、制度を正しく理解し、適切に活用することが求められます。

リゾルト税理士法人では、法人設立から運営後の税務顧問まで一貫したサポートを提供しています。これから法人化を検討している方、すでに法人を設立しているが節税に不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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