サムネイル

税務署への法人設立届出書はどう書く?期限やセットで出すべき書類を解説

2026.01.11

会社設立の登記が無事に完了しても、まだ「経営」を始めるための準備は終わっていません。

法務局での登記完了後、最も重要かつ速やかに行わなければならないのが、税務署への「法人設立届出書」の提出です。

この書類は、国に対して「新しい会社が誕生したので、今後法人税を納めます」と宣言する極めて重要なものです。

しかし、税務署へ出すべき書類はこれ一枚ではありません。

提出を忘れると、節税のチャンスを逃したり、本来受けられるはずの優遇措置が受けられなくなったりするリスクがあります。

本記事では、法人設立届出書の基本から、セットで提出すべき重要書類、さらには税務署以外への届出までを徹底解説します。

法人設立届出書とは

法人設立届出書とは、新しく設立された法人の概要を税務署に知らせるための書類です。

提出を求められる理由や提出先、期限についてまずはご紹介します。

税務署への提出が必要な理由

税務署が各法人の事業実態を把握し、正しく課税を行うために提出が義務付けられています。

この届出を行うことで、税務署から申告書や納付書などの書類が届くようになり、法的な納税の準備が整います。

また、会社の存在を税務署に認識してもらうことで、税務上の様々な手続きがスムーズに進むようになります。

提出先は「本店所在地を所轄する税務署」

提出先は、会社の登記上の本店所在地を管轄している税務署長です。

都心部などでは同じ区内でも住所によって管轄の税務署が異なる場合があるため、国税庁のサイト等で事前に確認しておきましょう。

窓口への持参だけでなく、郵送やe-Tax(電子申告)での提出も可能です。

法人設立届出書の提出期限

提出期限は、「設立の日(登記日)から2ヶ月以内」と定められています。

登記完了から登記簿謄本(履歴事項全部証明書)が発行されるまで1週間程度かかることもあるため、早めの準備が必要です。

期限を過ぎても受理はされますが、セットで出すべき「青色申告の承認申請書」などにはさらに厳しい期限があるため注意しましょう。

法人設立届出書の書き方と必要書類

法人設立届出書には、法人の名称、本店所在地、代表者氏名、資本金、事業目的、設立年月日などを記載します。

また、以下の書類を添付して提出するのが一般的です。

  • 定款のコピー: 会社の根本規則を記した書類です。
  • 履歴事項全部証明書(コピー): 登記内容を証明する書類です。

現在は行政手続きの簡素化により、一部の添付書類が不要となるケースもありますが、不備を防ぐためにも事前に必要書類を揃えておきましょう。

法人設立届出書の具体的な書き方については以下の記事をご覧ください。

法人設立時に税務署へセットで提出すべき重要書類

実務上、法人設立届出書と一緒に提出すべき書類がいくつかあります。これらは会社の節税や事務負担に直結します。

青色申告の承認申請書

法人化の最大のメリットである「青色申告」の特典を受けるための申請書です。

欠損金(赤字)の10年間繰越しなどが可能になりますが、期限は「設立から3ヶ月以内」かつ「最初の会計年度末」の早い方です。

これを忘れると、初年度が赤字でも翌年以降の利益と相殺できなくなるため、最も重要な書類と言えます。

給与支払事務所等の開設届出書

役員報酬や従業員の給与を支払う場合に提出する書類です。

会社は給与から所得税を天引き(源泉徴収)して国に納める義務があるため、その対象となる事務所であることを届け出ます。

一人社長の会社であっても、自分に報酬を支払うのであれば提出が必要です。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

源泉徴収した所得税は、原則として「毎月」納付する必要があります。

しかし、従業員が常時10人未満の小規模な会社は、この申請を出すことで「年2回(1月と7月)」のまとめての納付に変更できます。

毎月の振り込み作業という事務負担を大幅に軽減できるため、設立初期には必須の手続きと言えるでしょう。

消費税に関する届出書(任意)

設立当初は原則として消費税の免税事業者ですが、あえて「課税事業者」になることを選択する場合に提出します。

例えば、設立直後に多額の設備投資を行う場合、消費税の還付を受けられる可能性があるためです。

この判断は非常に複雑であるため、安易に提出せず、必ず事前に専門家の判断を仰ぐべき項目です。

税務署以外に必要な法人の届出

国税(税務署)への報告が終わっても、地方税や社会保険の手続きが残っています。

必要な手続きと届出について解説します。

都道府県民税・市町村民税の設立届出

税務署とは別に、自治体に対しても設立届を提出します。

提出先は、都道府県税事務所と市区町村役場(東京23区の場合は都税事務所のみ)です。

地方税の計算や、赤字でも発生する「均等割」の基準となるため、こちらも忘れずに提出しましょう。

年金事務所への「新規適用届」と社会保険手続き

法人は、代表者一人であっても原則として社会保険の強制適用となります。

設立から5日以内に、管轄の年金事務所へ「新規適用届」や役員の「被保険者資格取得届」を提出しなければなりません。

税務署の手続きよりも期限が短いため、登記後はすぐに行動する必要があります。

税理士に法人設立届出書を依頼するメリット

一見、自分でも書けそうな届出書ですが、専門家に依頼することには明確な経営上のメリットがあります。

税制上の優遇措置を受けられる

「青色申告」の申請漏れは、将来的に数百万円単位の税金負担の差となって現れることがあります。

税理士に依頼すれば、数ある届出書の中から、その会社の状況に応じた最適な優遇措置を受けられるよう、漏れなく手続きを完了させられます。

消費税の正しい選択ができる

前述した「消費税の還付」を受けるかどうかの判断は、将来の売上予測と投資計画を緻密に計算しなければなりません。

一度選択すると数年間変更できないなどの制約もあるため、税理士によるシミュレーションに基づいた選択が、会社のキャッシュフローを最大化させます。

設立当初から「正しい会計処理」の土台を築ける

届出は、あくまでスタート地点です。

設立当初から税理士が関与することで、領収書の整理方法や会計ソフトの導入、正しい帳簿の付け方を指導してもらえます。

これができていると、初年度の決算で慌てることなく、将来的な税務調査に対しても強い組織を作ることができます。

まとめ

法人設立届出書は、会社という「法人格」を社会的に機能させるための最初のステップです。

税務署、自治体、年金事務所と、提出先や期限がバラバラであるため、経営者一人ですべてを管理するのは非常に困難です。

手続きの遅延や書類の不備は、会社にとって経済的な不利益を招く恐れがあります。

リゾルト税理士法人では単に書類を作成するだけでなく、「どうすれば最も節税になるか」「納付の手間をどう減らすか」という視点で、貴社に最適なプランを提案します。

設立直後の多忙な時期こそ、専門家のサポートを活用して、本業に集中できる環境を整えましょう。

まずはお気軽にご相談いただけたらと思います。

コラムColumn

コラム一覧

無料相談 • お問合わせ Contact

お気軽にお問合せください。​

電話アイコン

お電話でのお問い合わせ

             03-4500-2675 9:00〜18:00
メールアイコン

メールでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム
LINEのQRコード

LINEでのお問い合わせ

LINEアカウントはこちら