2025.12.24
目次
会社を設立する際、株式会社と並んでよく選択されるのが「合同会社」です。
合同会社は、2006年の会社法施行により誕生した比較的新しい会社形態です。
特に小規模なビジネスやスタートアップ企業において、合同会社を選ぶケースが増えています。
しかし、「合同会社が具体的にどのようなものか」「株式会社とどう違うのか」について、明確に理解できていない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、合同会社の特徴から設立する具体的なメリット、そして設立手続きの流れまでを、わかりやすく徹底解説します。


合同会社(LLC:Limited Liability Company)とは、出資者(社員)全員が会社の経営に携わり、有限責任を負う会社形態です。
有限責任とは万が一会社が倒産した場合でも、出資した金額以上の責任(借金など)を負う必要がないことを指します。
この点は、株式会社と同じです。
合同会社の最大の特徴は、出資者=経営者であることです。
株式会社では、所有者(株主)と経営者(取締役)が分離していますが、合同会社ではこの二つが一体となっています。
そのため、迅速な意思決定と、経営の自由度の高さが担保されています。

合同会社を設立することには、特に設立当初の企業にとって大きなメリットが3つあります。
合同会社は、株式会社と比較して設立にかかる費用を大幅に抑えることができます。
設立時に必ずかかる主な費用を比較してみましょう。
| 費用項目 | 合同会社 | 株式会社 |
| 登録免許税 | 60,000円 | 150,000円 |
| 定款の認証手数料 | 0円 | 30,000円〜50,000円 |
| 合計(概算) | 60,000円〜100,000円 | 200,000円〜250,000円 |
合同会社は、公証役場での定款の認証が不要となります。
また、登録免許税も株式会社と比べて低くなるため、設立時の初期コストを抑えたい場合に最適です。
合同会社では、原則として出資者(社員)全員の同意をもって、重要事項を決定します。
株式会社のように、株主総会や取締役会といった手続きを経る必要がありません。
そのため、経営環境の変化に合わせた事業方針の転換や、新たな投資判断などを迅速に行うことが可能です。
出資者間の意見が一致していれば、スピーディーで自由度の高い経営が実現します。
株式会社では、利益配分(配当)は原則として出資比率(株式の保有割合)に応じて行われます。
しかし、合同会社では、出資比率に関係なく、定款で自由に利益の配分方法を定めることができます。
例えば、出資額は少なくても、会社に多大な貢献をした社員に対し、多くの利益を配分することも可能です。
これは、経営への貢献度に応じて報いたい場合に非常に有効な仕組みです。

合同会社と株式会社は、日本の会社法で定められた会社形態ですが、経営構造と意思決定プロセスに大きな違いがあります。
それぞれの違いを理解することで、最適な会社形態を選ぶことができます。
合同会社と株式会社では、「所有と経営の分離」の有無が異なります。
| 比較項目 | 合同会社 | 株式会社 |
| 所有者 | 出資者(社員) | 株主 |
| 経営者 | 出資者(社員) | 取締役(株主以外も可) |
| 所有と経営の関係 | 一致している(原則) | 分離している |
合同会社は、出資した人がそのまま経営を行う、より一体的な構造です。

合同会社を設立する際の基本的な手続きは、以下の4つのステップで進められます。
まず、会社設立に必要な以下の基本事項を決定します。
これらの事項は、後に作成する「定款」の基礎となります。
定款(ていかん)とは、会社の基本的なルールを定めた書類です。
作成した定款に、出資者(社員)全員が署名または記名押印します。
株式会社とは異なり、合同会社の定款は公証役場での認証を受ける必要がありません。
定款は、登記申請時に必要となるため、電子定款として作成するか、紙で作成します。
定款の作成が完了したら、代表社員の個人口座に資本金全額を払い込みます。
この際、払い込みがあったことを証明する書類(通帳のコピーなど)が必要です。
その後、法務局に対し、以下の書類を添えて設立登記を申請します。
登記申請日が、会社の設立年月日となります。
会社が成立した後も、税務上の手続きが残っています。
会社設立後、速やかに以下の届出書類を、所轄の税務署や地方自治体に提出する必要があります。
提出期限が設けられている書類が多いため、設立後は速やかに手続きを進めることが重要です。

合同会社は、設立費用を抑えたい場合や、経営の自由度を重視する小規模な事業にとって最適な会社形態です。
柔軟な利益配分が可能である一方、資金調達手段が限られるというデメリットもあります。
合同会社を設立する際は、これらのメリット・デメリットを理解し、事業計画に合った選択をすることが重要です。
合同会社の設立は、定款作成や登記手続き、その後の各種税務届出など、専門的な知識を要する作業が多くあります。
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